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色彩の現場から ~学生の就職事情~

たまには、真面目な内容を。

現在、とある専門学校で色彩の講座を担当しているのですが、最近の学生の学校や勉強に対する考えや就職活動への取り組みというのは、私の時代とは本当に変わってきているな、と感じます。

その専門学校では、アニメやCGイラストレーター、舞台照明や演出などのマスコミ関連と学部が多岐にわたっているのですが、どの分野にも「色彩」は関連しているため、学生の関心は比較的高いと思います。

そして、講座への取り組みもとても真面目で熱心。こちらから吸収できるものは全て漏らさず得ようとする姿勢には、私もつい熱が入った授業をしてしまうほど、でもあります。

ただ、このような不況で新規採用数すら少なく就職が難しい今は、資格武装する目的で、色彩の勉強をして資格取得を目指す学生も少なからずいるようです。履歴書にただ取得した資格を羅列するだけでは、企業の人事担当者も「この学生は何がしたいのか?」ととまどうでしょう。実際に私がバリバリ企業人だった頃人事部で採用・面接をしていましたが、そういう学生はあまり印象に残らなかったりするんですよね。もちろん資格取得する姿勢は買うし、前向きな努力は評価に値するのですが。

なので、私が担当する学生にも、資格取得が目的にならないようにといつも口うるさく話しています。「色を使いこなせてプロなんだ」と。その作品を見せることが「百聞は一見にしかず」というように、絶対的な圧倒的なプレゼンテーションなんだ、と。

今は、体力のある企業も少なくなり、新規学生のポテンシャル採用は少なくなってきていると聞きます。まさに、新規の学生にも「手に職」系の「自分の売り=強み」のある学生、そしてそれを自らプレゼンテーションする能力=自分をブランディングできる学生が就職に強いといえるでしょう。私の時代では、ポテンシャル採用だったので、一般知識や潜在能力があり、鍛えればこれから伸びそうな学生を積極的に採用してくれたものでしたけど、昨今は言葉は悪いですがすぐに「使えるかどうか」というシビアな目線で面接されるのですね。だから、学生もつい資格武装してしまいがちだけど、こと「色彩」に関して言えば、それはとてももったいない、そして浅い考えだと言わずにはいられません。

色彩は、勉強したらすぐに知識が身につけられ、色の感覚や知識が備わるというものではないので、私が講座で必ず言うのは、以下の二つ。

◆色の勉強では、テキストから得られる知識や理論は半分くらいで、ほとんどが実践、つまり意識的に毎日を生活していれば、目に飛び込んでくるたくさんの「色」があり、それらがすべてテキストである、ということ。つまり色の感覚(色感)を養うトレーニングを継続することが、実は色をモノにする一番の近道であること。だって、目を開けていれば、あらゆる色が飛び込んできますよね?それら全てが最高の教材になるのです。あとはどれだけ自分の意識を高く持って日々色と向き合えるか、ということなんです。だから、色彩の講座で得たものは、通常のクラスでの課題制作の時にもどんどん活用してほしいということ。実際にそれを実行して、イラストレーターになるためのクラスで課題制作をする際に色彩の講座で習った配色を使用したら優秀作品に選ばれたという学生もいました。

◆色を勉強して、得られるものはたくさんあるがその中で一番大切なのは、「ものを見る、考える上での視点がひとつ増える」ということ。たとえば絵画を観るにしても、今までは「きれいだな、すごいな」で終わっていた偉大な画家の一枚の絵に過ぎなかったものが、色彩を勉強することで、2倍3倍の楽しみ方ができるということ。この色使いは?色から観るこの画家の意図は?何故この配色を使ったのか?歴史的背景と色彩の関連は?などたくさんの楽しみ方ができるのですね。夕焼けや海の色、草花の色・・・自然界の中にもたくさんの美しい配色例がありますから、どんどん外に飛び出して、自分の世界をカラフルにしてほしいんですよね。まだまだ人生経験の少ない学生には、特にそういう経験をたくさんしてもらいたいんです、そうして世界が広がっていく中で自分の本当にやりたいことや適性を見つけていけばいいと思うのです。

なんて事を話します。とはいえ、最近はコミュニケーション能力が低い若者が多く、あいさつもままならず、目をあわせられない、会話が続かない、センテンスで話せない・・・といった「ないない」若者が本当に多いと思います。これはどうしてなんでしょう???私はその辺容赦しないので(笑)教室に入ってきて私が「こんにちは」って言っても無視する学生には「ちょとさー、こっちがこんにちはって言っているんだから、ちゃんとあいさつくらいしなよ!」っていつも言ってますけどね。私はこんなサバサバキャラなので、学生も動じずに半笑いで「・・・・っす」って目合わさずに言いますよ。でも、その学生達が根は真面目でとてもピュアで何気なく楽しんで授業を受けている事はちゃーんと私には伝わってきてますけどね、だから余計言いたくなっちゃうし、こちらもまっすぐに向き合ってあげないとなって思います。余計なお世話かもしれないけど笑

そんなこんなで、ものすごーいジェネレーションギャップのある学生と日々、会話もかみ合わない中、孤立奮闘している私の長いつぶやきでした♪

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